自毛植毛手術の痛み

自毛植毛は外科手術であるため、痛みを気になさる方が大変多い印象です。無理もありません。やはり自分の頭に比較的浅めとはいえ、針のようなものを若干刺すのですから、まったくの無傷ということはありえません。もちろん術中は麻酔が効いているので、痛みというものはほぼないのですが、これは術式などによって違いはあるものなのでしょうか。

今回は自毛植毛手術の痛みにスポットを当てて詳しく説明できたらと思います。

術式の違いについて

自毛植毛は大きく2つに分けることができます。人工毛を使う「人工毛植毛」と自分の髪を植える「自毛植毛」があります。聞いたことがあるかもしれませんが、現在の主流は「自毛植毛」です。 これら人工毛植毛は、身体に“異物”と認識されてしまうため、拒絶反応が起きやすく、頭皮へのダメージも無視できません。そのため最近ではあまり選ばれていません。

しかし、「自毛植毛」は、自分の後頭部や側頭部から採取した毛根を移植する手術です。これは拒絶反応が起こることもほとんどなく定着し、今までのように生えた後は自分自身の髪と同じく扱うことができるようになります。
この自毛植毛。この中でも大きく分けることができます。「FUT法(FUSS)」と「FUE法」です。どちらも手術中は麻酔を使用します。そのため痛みはまったくなしといってもいいくらいです。「FUSS法」がメスを使い皮膚をごそっと切り取るのに対し、「FUE法」はメスを使いません。小さなパンチを器用に使い、毛穴を一つ一つ移植します。ダウンタイムなどは大きく異なるということです。

FUE法

これはメスを使った皮膚の切除をまったく、行いません。細長い管状の専用医療器具・パンチで毛根を採取。頭皮を切ったり縫ったりという過程が一切ないのも特徴です。つまりは術後の痛みや頭皮へのダメージなんかもFUT法と比べるととにかく遥かに少ないのです。

自毛植毛手術は部分麻酔を使います。ちくッとした痛みを感じることはあります。しかし手術で感じる痛みは、この麻酔注射の痛みくらいといえます。他にはほとんど痛みを感じることはありません。

FUT法の痛み

FUT法はメスで皮膚を帯状に切り取ります。そのため手術後は激しい痛みが長く続く場合があります。そして傷口の消毒や抜糸も必要になります。完全回復までにはある程度期間を見てのダウンタイムが必要です。 皮膚を採取すると後頭部には線状の傷が残るものです。頭皮の痛みや突っ張り感などの違和感が残ることもあります。

術中の痛み

麻酔が効いているため、痛みはほぼないといっていいでしょう。眠くなる薬を使うため、寝ていたら、手術が終わったと言う人もいます。いずれにせよ、かなりうつろうつろする状態になるそうです。本当に稀に術中に麻酔がいきなり切れて鈍痛を感じることがあった場合は、麻酔の追加し鎮静剤を使用するので心配はありません。

術後の痛み

術後はやはり手術ですので、麻酔が切れた後は、痛みやヒリヒリ感を多少訴える人もいます。しかし鎮痛薬が処方されるので耐えられない、というほどの痛みを感じることはないといえると思います。

まとめ

やはり今の術式のメインはFUEだと言えるので、FUE法の場合の痛みの部分を参考にして頂ければと思います。FUE法が流行っている理由の一つとして、術後の回復の早さもあります。日常生活に比較的早期に戻れるというのはやはりありがたいものです。また傷跡が目立ちにくいというのも多くの人に支持されている理由かもしれません。

痛みは麻酔でほとんど感じませんが、やはり気になる方は多いと思います。しっかりご説明しますので、一度クリニックにご相談してみることをお勧めします。

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