自毛植毛は長持ちするのか

「自毛植毛はコスパが良い」とよく聞きます。一度定着した髪の毛はいつまで保てるのか気になりますよね。

中には「半永久的にハゲない」という声も。薄毛に悩んでいる方からすれば朗報ですが、半永久的と言われるとにわかには信じがたいものです。

半永久的とは言わないまでも植毛した髪の毛はどのくらいの期間、長持ちするのか順番にお答えします。

 

自毛植毛は髪がなくてもできる?

育毛剤を使えば髪が多少細くなった程度である場合、髪が元のように太くなることはありますが、すっかりハゲ上がってしまった頭皮には効果がありません。頭皮にある毛包そのものが失われてしまっているからです。このような状態になると薬で対処することがかなり難しくなってきます。

では自毛植毛の場合はどうでしょうか。髪がなくなったといっても、ほとんどの方は前頭部分や頭頂部の状態のことをおっしゃいます。髪が一本もないという方は少なく、後頭部にはびっしりと健康的で丈夫な髪の毛が生えそろっています。

自毛植毛では、後頭部や側頭部の丈夫な髪の毛を使用します。これらを頭頂部などの薄くなってしまった部分に移植するのです。

現在の主流はFUE法というメスを使わない手術です。この手術では毛根を1本ずつ採取し、髪の毛の向きなどに気をつけながら植え付けます。自然な見た目を維持出来るうえ、体の負担も少ないので人気が高いのです。

自毛植毛手術は2017年に発表された日本皮膚科学会のAGA(男性型脱毛症)診療ガイドで、フィナステリドやミノキシジルといった医薬品に対する推奨度Aランクに次いで、推奨度Bランク(行うよう勧められる)の薄毛治療法として評価されている科学的根拠のある外科手術です。自毛植毛は移植された移植毛の生着率が95%以上と高く、移植してしまえばどんな方でも高い確率で髪の毛が生え薄毛の改善が可能になります。

 

自毛植毛は一度定着したら長持ちする?

結論から申し上げますと、植毛で定着した髪の毛は長持ちします。それは毛根ごと移植しているためです。通常の髪の毛と同じく、一度抜けても再び生えてきます。

逆に申し上げると植毛した髪の毛も必ず抜けます。髪の毛にはヘアサイクルというものがあり、休止期、成長期などを繰り返します。休止期に髪が抜けて、成長期に再び生える。つまり移植した髪の毛もなんら例外なく正常なサイクルを繰り返します、自毛植毛というのは髪の毛のシステムごと移植するものだからです。

また自毛植毛が長持ちするとは言えますが、半永久的とまでは言い切れません。人間の体質はそれぞれ異なりますし、髪の毛の状態も違います。通常の手術も100%成功というものはありません。自毛植毛は医療行為ですので完全に大丈夫、半永久的に安心と言い切れる種類のものではないのです。

しかし植毛は科学的証拠がある医療ですので、正しく手術が行われる限り自然の摂理でしっかりと生えてきます。

自毛植毛の注意点

自毛植毛は長持ちするのか―。というタイトル部分にも関わる重要なことをご説明します。植毛の定着率などは体質はもちろんですが、医師の腕が成功率に直結します。こちらも通常の手術と同じです。

ただ医師の腕は素人目にはとても優劣など分かりません。しかし、植毛業界にどれだけ携わっているか、手術の数をこなしているかというのはHPなどでも確認できます。

ベテラン医師は全国的にまだまだ少ないのが現状です。

まとめ

一度も植毛をしたことのない方は、植毛の効果を信じられなくて当然ではないでしょうか。しかし実際に育毛剤で改善しなかった方が、植毛によって発毛効果を実感している事実があります。悩んだらまずは専門のクリニックの医師に相談することをオススメします。

カツラか自毛植毛か(カツラについて)

男性、女性に限らず加齢とともに頭髪の隙間が気になる人の割合が増えていきます。薄毛状態になってしまった場合、やはり人目が気になりますよね。伸ばした髪をジェルで固め薄い部分を隠せる程度ならいいのですが、脱毛症が進行するとそれすら難しくなります。

カツラにしようか、自毛植毛にすべきか、薬剤治療をもう少し頑張るか…。費用も安くはありませんので慎重に考えざるを得ませんよね。

今回は「カツラ」に焦点を当て、説明させていただきます。
カツラはウィッグとも呼ばれ、男女どちらも利用できます。

カツラとは

人の頭部に被せる人毛もしくは人工的な髪のこと。使用方法は多岐に渡り、今回のように薄毛を隠す目的のほかに、役者が演技の際に変身の意味合いとして使われることもあります。

その歴史は古く、エジプトやギリシャの古代文明の時代から使用されていたといわれています。頭皮一体型のものだけでなく、部分的に使用する用途のカツラもあり種類は豊富です。

カツラのメリット

自然な見た目にできる

人口皮膚を採用したり、違和感のないキューティクルを再現しているのが最近のカツラ。見た目では以前に比べ格段にバレにくくなっています。完全オーダーメードで作ることもできます。

その際、髪質はもちろん、頭とカツラの境目も自然の状態に近づけますので、ますます見た目にも分かりづらくなります。

ストレスの軽減、やる気の向上

自分にフィットするカツラであればそう見た目を気にする必要がなくなります。ストレスは軽減され、やる気や自尊心の向上につながるのではないでしょうか。コンプレックス解消というのは見た目的にもそうですが、精神医学の見地からもその必要性が叫ばれています。「自信」が回復するということは、それほど心身に良い影響を及ぼすのです。

カツラのデメリット

費用がかかる

「カツラがいいのは分かった。ところで料金はどうなの?」と疑問に思いますよね。カツラは多種多様な用途に使われ、種類も豊富。安価なものから高価なものまでそろいますが、薄毛対策用であれば、スペアと2個セットで5~60万円かかると思ってください。

カツラに使う人口毛は使用年数にも限度があります。半永久的に使えるというものではありません。2、3年。長くても4~5年で買い替えとなります。

専用シャンプーも必要、装着時に使うテープ代もあります。

メンテナンスが面倒

カツラは髪の毛と違うので、洗髪時は取り外すなどしカツラ専用シャンプーで洗います。

また自然な見た目も維持しなければなりません。カツラの毛は伸びませんが地毛は伸びます。地毛部分を適切にカットするため、定期的な散髪が必要です。

通常の床屋さんでも散髪できますが、カツラバレの心配がある場合はかつらメーカーでの散髪となります。

メーカーではカツラのメンテナンスもしてくれます。それを含めて4~5000円定期的に使うことになります。

触られると分かる

技術力でカツラの見た目は大分進化しました。しかし、何らかの拍子で頭に触れられると…バレる可能性はあります。

カツラの一般的な取付方法は3~4点の固定方式です。頭頂部の左右と後頭部にある止め具で、パチっと自毛をはさみます。そして生え際の人工皮膚の裏側に両面テープを貼り装着します。

留め具の位置に段差が出来ますので、触られると分かってしまいます。

まとめ

カツラは使い始めると簡単にやめることができません。最終手段として考えましょう。まずは薬剤治療、続いて自毛植毛と段階を踏むべきです。自毛植毛は、比較的薄毛になりにくい自身の後頭部の髪を前頭部などに移植。自分の髪の毛なので成長しますし、見た目にも違和感がないという点がオススメできます。

どちらにしても費用などを精査し、考えぬいて決断しましょう。