自毛植毛に興味はあるものの、術後の見た目が不自然になったり、傷跡が目立ったりすることに不安を感じてためらっている方も少なくありません。薄毛の悩み解消に効果的な自毛植毛ですが、術後の赤みやかさぶた、ショックロスなどのリスクにも注意が必要です。
本記事では、植毛後の見た目や傷跡ができる原因、効果的なケア方法、信頼できるクリニックの選び方などをわかりやすく解説します。
目次
自毛植毛とは何か
自毛植毛は、薄毛の根本治療として注目される外科的手術です。後頭部や側頭部などのAGA(男性型脱毛症)の影響を受けにくい健康な髪を採取し、薄毛部分に移植する方法で、移植された毛はその後も成長し続けるのが特徴とされています。
手法には、主にFUT法やFUE法があり、患者自身の毛髪をそのまま利用するため、自然な仕上がりが期待できる点も魅力です。ただし、手術には局所麻酔が用いられ、術後には一時的な腫れや赤みが残るため、成功率を高めるためには熟練した専門医の技術が必要となります。
自毛植毛後の傷跡が気持ち悪く感じる原因
自毛植毛を受けた後は、赤みや腫れ、かさぶたなどによって、見た目が気持ち悪く感じられる場合がありますが、これは一時的なものです。
移植部分や採取部分の違和感などが、気持ち悪いと感じられやすいでしょう。ここでは、自毛植毛後の傷跡が気持ち悪く感じる原因について、それぞれ具体的に解説します。
移植部の小さな穴によるブツブツや赤み
自毛植毛の移植部では、毛根を植え込むための小さな穴を無数に開けるため、術後すぐにはブツブツとした見た目や赤みが目立ちます。痛みや突っ張り感を伴う場合もありますが、これは皮膚が傷ついたことによる自然な反応です。
特にFUE法では穴の数が多くなる傾向があるため、全体が点状に赤く腫れることがあります。しかし、これらの炎症は一過性のもので、保湿や冷却など適切なケアを施すことで、早期に自然な肌色に落ち着くでしょう。
FUT法の場合の後頭部の切除部
FUT法では、後頭部の皮膚を帯状に切除して毛根を採取するため、横一線の傷跡が残りやすいのが特徴です。切除部は縫合したあとに、赤く腫れたり痒みを伴ったりすることがあり、鏡を見たときに「気持ち悪い」と感じる方も少なくありません。
傷の長さは移植本数によって異なり、数cmから20cm以上になる場合もありますが、髪が伸びてしまえば隠せるでしょう。術後1〜2週間でかさぶたが剥がれ、3か月ほどで薄い線状の跡に落ち着きます。
植毛後に時間が経過してできるかさぶた
術後数日で、移植部や採取部に血が固まってかさぶたができます。このかさぶたによる黒っぽいブツブツが気持ち悪く感じられるため剥がしたくなりますが、無理に剥がすと出血や感染症の原因にもなりかねません。
かさぶたは傷の保護膜として機能し、1週間前後で自然に落ちるため剥がさずに待ちましょう。剥がれた後も薄いピンク色の跡が残りますが、清潔な状態を保てば2週間程度で自然な状態に落ち着きます。
植毛の方法による傷跡の違い
自毛植毛の方法には、主にFUT法とFUE法があり、それぞれで傷跡の残り方や術中の負担などが異なります。自分の生活スタイルに合った方法を選ぶことにより、術後の満足度が変わってくるでしょう。
ここでは、FUT法とFUE法による傷跡の違いについて見ていきましょう。
FUT法~後頭部の皮膚を横に切除~
FUT法は、後頭部の皮膚を横に細長く切除し、そこから毛根のストリップ(頭皮を毛根ごと切除したもの)を採取する手法です。ドナー(移植元として採取される組織や毛髪部分)の定着率が高く、広範囲への移植が可能で大量の毛を一度に扱えるため、進行した薄毛に適しています。
縫合により傷は線状になりますが、髪でカバーしやすいのが利点です。一方、デメリットとして、横一線の傷が残りやすく短髪の場合に目立つ可能性がある点が挙げられます。施術にかかる時間は、2〜4時間程度で回復も比較的早めですが、切開部の痛みや腫れが数日続く場合もある点に注意が必要です。
FUE法~毛根単位で植毛ドナーを採取~
FUE法は、メスによる切開を行わず、パンチで毛根を1株ずつ直接採取する手法です。米粒大の小さな点状の傷跡が散らばる程度で目立ちにくく、短髪の場合でも心配いらない点がメリットです。また、生着率も高く、ダウンタイムが短いのも魅力といえるでしょう。
しかし、施術には高度な技術が必要で、医師の熟練度が結果を大きく左右します。また、採取時間に数時間がかかり、費用が高額になりやすい点がデメリットです。大量に移植する場合は複数回の施術が必要になる場合もありますが、傷の回復は早く日常生活への影響も最小限に抑えられます。
自毛植毛後の傷跡を目立たせないために
自毛植毛の施術を受けた後に、傷跡を目立たせないためには、日頃のケアや工夫が欠かせません。適切な対応を意識しておくことで、回復をスムーズにし、傷跡を目立ちにくくすることが可能です。
ここでは、術後の傷跡を目立ちにくくする3つのポイントを見ていきましょう。
植毛後の傷口を清潔に保つ
傷口を清潔に保つことは、術後の感染症を予防するために不可欠です。施術の翌日から優しく洗髪を始め、シャンプーを泡立てて指の腹でマッサージするようにしてよく洗います。力を入れて擦らず、水温はぬるめにし、ドライヤーも低温で乾かすのがポイントです。
雑菌が入ると赤みや腫れが悪化し、傷跡が濃くなるリスクがあるため、傷口を常に清潔に保ちましょう。クリニックで提供される、ローションや飲み薬なども効果的です。
植毛後の傷跡をウィッグや髪で隠す
傷跡が気になる間は、ウィッグや自然なヘアスタイルでカバーするのも良いでしょう。術後1週間くらいは、帽子を被るなどして対処し、徐々にウィッグや髪型で傷跡を隠すのが有効です。メッシュタイプのウィッグを使えば通気性がよく、頭皮の蒸れを防げます。
また、髪型を工夫すればドナー部の傷も自然に隠せるでしょう。FUE法でできた点状の傷跡は、髪の密度によって目立たないため、軽めのスタイリングでも大丈夫です。
植毛の術後1週間程度は安静にする
術後1週間は、頭皮への刺激をできるだけ避け、安静にしておくことが重要です。施術当日と翌日は外出を控え、座ったままでできる軽い家事をする程度にとどめ、重いものなども運ばないよう気をつけましょう。
また、飲酒や喫煙は血流を乱すため禁止です。2週間ほど経てばジョギングなどの軽い運動はできますが、汗で頭皮が不潔にならないよう注意しましょう。この時期を安静に過ごすことで、ダウンタイムを最小限に抑えることが可能です。
自毛植毛後の傷跡の経過とショックロス
自毛植毛の傷跡は、時間が経てば薄れていくものですが、一時的な変化としてショックロスがあることも知っておきましょう。術後の経過を正しく理解することによって、余計な心配や不安を抱えなくてすみます。
ここでは、傷跡の経過とショックロスについて見ていきましょう。
順調に経過すれば傷跡は目立たなくなる
順調に回復した場合、移植部の赤みは術後3〜7日でピークを迎え、2週間でかさぶたが自然に剥がれ落ちてピンク色の跡に変わります。そして1か月経つ頃には元の色に戻り始め、3か月でほぼ目立たなくなるでしょう。
ドナー部の傷も、縫合がうまくいけば薄い線になり、髪で完全にカバー可能です。個人差はありますが、半年以内には周囲が気付かないレベルにまで目立たなくなります。
ショックロスについて
ショックロスは、術後1〜2か月頃に移植部周辺の毛が一次的に抜ける減少で、患者の約20%に起こるといわれています。手術のストレスがヘアサイクルを乱すことが原因と考えられており、見た目が悪化するため不安になりますが、4〜6か月で新しい毛が生え正常に戻るでしょう。
ショックロスは、一時的脱毛と似ていて原因もはっきりとは不明ですが、時間の経過とともに回復するため、過度に心配しないことが大切です。栄養バランスの取れた食事を心がけ、ストレスを抱え込まないようリラックスして生活しましょう。
自毛植毛のクリニック選びのポイント
自毛植毛の術後満足度を高めたければ、自分に合ったクリニックを選ぶことが重要です。
ここでは、自毛植毛を受けるクリニックを選ぶにはどうすれば良いのか、取り入れるべき3つの視点を紹介します。
自毛植毛の症例数や医師の経験年数の確認
症例数が豊富なクリニックを選ぶことで、さまざまなパターンの薄毛に対応可能かどうかがわかります。複数のクリニックを比較して、年間の症例数や在籍する医師の施術経験の豊富さを指標にするのが有効です。
経験豊富な医師は、傷跡をできるだけ残さず、自然なデザインを実現することで、失敗のリスクを最小限に抑えることが可能です。
カウンセリングを丁寧に行っているか
丁寧なカウンセリングは、施術への不安を解消し、個別のプランを立てるために不可欠です。初診では無料で頭皮診断やシミュレーションを実施し、費用やリスクを明確に説明してくれるクリニックを選びましょう。患者の状態を正確に把握し、要望をしっかりと聞いてくれるクリニックは信頼できます。
アフターフォローの体制の有無
術後の無料診察や相談窓口の有無など、アフターフォローの体制が整っているかも重要です。腫れやショックロスのフォローなどに迅速に対応してくれるクリニックを選べば、術後の不安が解消され、安心してその後の治療を受けられます。
自毛植毛の生着力・デザイン力の高さならアスク井上クリニックの「i-SAFE」
アスク井上クリニックが独自に開発した「i-SAFE」は、これまでの自毛植毛法をさらに進化させた最新の治療法といえます。高い生着率と自然な仕上がりを両立させており、痛みや傷跡のリスクを抑えながら、理想的な生え際デザインが可能です。
ここでは、技術とデザインを両立させる、i-SAFEの3つの特徴を解説します。
世界最小クラスのマイクロパンチで傷跡をほとんど残さない
i-SAFEではメスを使わず、世界最小クラスのマイクロパンチを用いて毛根を採取します。皮膚への負担を減らし、術後には傷もほとんど目立たない状態に抑えることが可能です。
採取した部分も周囲の髪で隠れるため、短い髪型でも跡が目立ちません。ダウンタイムの短さや髪型の自由度の高さも魅力です。
毛流や毛の角度を考えたヘアラインデザインで自然な仕上がりに
どこにどのように髪を植えるかというデザインは、自毛植毛の仕上がりを左右する大切な要素です。
i-SAFEでは、骨格や年齢、顔全体のバランスなど複数のデータを分析し、生え際の形を設計します。患者ごとの条件に合わせてデザインを調整することで、年齢を重ねた後も不自然さを感じにくい点も特徴です。
毛根を守る採取技術で、高い生着率をキープ
i-SAFEでは毛根を採取する際に「陰圧吸引」という方法を採用し、毛根へのダメージをできる限り抑えています。これにより、従来の方法よりも毛根の損傷を減らし、高い生着率を維持しやすい点が特徴です。その結果、移植した毛がしっかり定着し、見た目のボリュームも確保できます。
アスク井上クリニックのi-SAFEについてはこちらの記事でも解説しています。
当院独自の植毛法 i-SAFEとは
まとめ
自毛植毛の施術を受けたあと、一時的な赤みやかさぶた、ショックロスなどで、見た目の気持ち悪さを気にする方がいます。しかし、適切なケアと方法を選択することで、傷跡を早く回復させ自然な仕上がりに導くことが可能です。
施術方法の違いを理解し、実績あるクリニックを選べば傷跡の心配も最小限にできるでしょう。もし少しでも気になる点があれば、植毛・自毛植毛専門クリニックのアスク井上クリニックの無料カウンセリングをご活用ください。