つむじ部分が薄く見えると「はげてきたかも」と不安になるかもしれませんが、それは思い込みの可能性もあります。実際に薄毛が進行している可能性もありますが、単なる毛流れや光の加減でそう見えているだけかもしれません。では、一体どのようにして見分ければ良いのでしょうか。
本記事では、つむじはげと思い込みの見分け方やセルフチェックの方法、正しい対処法まで詳しく解説します。つむじはげを改善する最新治療も紹介しているため、あわせて参考にしてください。
▼つむじはげについてはこちらの記事でも解説しています。
つむじはげの見分け方|早期発見のポイントと効果的な対策とは
「つむじはげ」とは?「思い込み」との見分け方
つむじはげは、自己判断が難しい薄毛の一種です。つむじの位置や毛の流れの特徴から、実際には問題がないのに「薄くなってきた」と感じてしまうこともあります。
ここでは、見た目だけで判断せず、薄毛かどうかを冷静に見極めるためのポイントを5つ紹介します。正しい見分け方で思い込みによる不安をなくしていきましょう。
髪の隙間が増えて地肌が透ける
つむじ部分の髪に隙間が目立ちはじめ、地肌の色が見える範囲が広がってきた場合、それは単なる毛流ではなく、薄毛の兆候といわれています。なぜなら、つむじは、本来きれいな渦を巻いているためです。つむじは人によって右回り・左回りと分かれますが、どちらであっても健康なつむじは渦の中心のみ地肌が見えている状態です。
そのため、以前は髪にボリュームがあって地肌が見えなかったのに、鏡で確認したときに明らかに透けて見えると感じたなら、毛が弱っていたり、毛量が減っていたりしている可能性が高いため注意してください。つむじはげは少しずつ進行するため、こうした変化に早く気づくことが大切です。
つむじ周りの地肌が赤茶っぽい
頭皮の色が赤っぽく、あるいは茶色がかって見えるときは、頭皮の乾燥や日焼け、炎症を起こしている可能性があります。実は健康な頭皮は青白く、コンディションが悪くなると、黄色、赤、茶色と変化していきます。
青白く健康な頭皮は透明感がありますが、赤茶っぽさが目立ってきた場合は要注意です。頭皮環境が悪化する原因は過剰な皮脂分泌やシャンプー残りなどが原因です。これらは髪の成長にも影響が出てくるため、正しい頭皮ケアが求められます。
毛流がはっきりしない
毛流れが崩れてはっきりしていないのもつむじはげの原因です。正常なつむじは渦を巻いているため、毛流れがはっきりしています。しかし、つむじはげになると、毛量が減ったり髪質自体がうぶ毛のような状態になったりと、毛流を維持できなくなります。その結果として毛流れがはっきりしなくなるのです。
毛流れを維持できないままにしておくと簾(すだれ)のような状態になってしまうため、早めの対策が求められます。
明らかに毛量が少ない
全体的に髪のボリュームが減り、手ぐしを通したときに以前よりも軽く感じるようになったら、それはつむじはげが進行しているサインかもしれません。特に、髪を結んだときの感触や、髪型が決まりにくくなったときは、真っ先に毛量の変化を疑うべきです。
頭頂部を鏡で確認し、つむじを中心に髪のボリュームが均一かどうかをチェックしてみてください。
つむじ周りの毛が細く短い
髪の一本一本が細くなり、つむじ周辺の毛が薄くなってきたと感じたら、それは髪の成長サイクルが乱れているサインです。たとえ髪が生えてきているとしても、1本1本の毛が細ければ、全体的なボリュームが減って見えるようになります。
このような変化は自然治癒しにくいため、できるだけ早い段階での対策が求められます。
つむじはげをセルフチェックで確認!
つむじはげかもしれないと感じたら、まずは自分の頭部の状態を確認してみましょう。病院に行く前にできる簡単なセルフチェックを行うことで、思い込みによる不安を減らせます。
ここでは、セルフチェックの方法を4つ紹介します。どれも簡単にできるものばかりですので、ぜひチャレンジしてみてください。
ボリュームダウンしていないか昔の写真と比べる
何年か前の写真と現在の頭頂部を見比べて、明らかに髪のボリュームが減っていないかをチェックしてみましょう。特に、前髪が薄くなっていないか、生え際の形状に変化がないかが重要です。
もし、昔より生え際が後退していたり、剃り込み部分がM字になっていたりしていた場合、薄毛が進行している可能性があります。
また、前髪のヘアスタイリングがしにくかったり、セットしたヘアが崩れやすかったりした場合も、生え際の後退が進行しているサインであるため、あわせてチェックしておきましょう。
抜け毛の状態・本数をチェックする
洗髪後や枕元に落ちた髪の毛を観察し、本数や太さをチェックしてみましょう。太くて長い毛が抜けるのは成長が終わった正常なサイクルですが、細くて短い毛が多く抜けている場合は、成長途中で抜けている証拠です。
抜け毛が増えてきたと感じたら、その性質にも着目することが薄毛の早期発見につながります。もし、短く細い抜け毛が多い場合は、男性型脱毛症を発症している可能性もあるため、早めに治療することが必要です。
おでこの広さや前髪のボリュームを確認する
つむじと直接関係なさそうに見える前髪にも注意が必要です。前髪の立ち上がりが弱くなったり、分け目が目立ちやすくなったりした場合、頭部全体で毛が細くなってきている可能性があります。
つむじはげは20代でも発症する可能性がある上、徐々に進行していきます。一見関係なさそうに見えますが、おでこや前髪もしっかりチェックしましょう。
家族・親戚に薄毛の人が多いか
薄毛は遺伝的な要因も大きく関わってきます。そのため、父親や祖父、叔父など、男性親族の頭髪状態に注目してみましょう。
なぜなら男性親族に薄毛の人が多いと、自分にもその傾向が現れる可能性があるためです。現状、つむじにはげがなかったとしても、将来はげてくる可能性は十分に考えられます。早めに予防することも重要です。
つむじはげの主な原因
つむじはげが進行してしまう背景には、さまざまな原因があります。そのため、根本的な対策を考えるには、まず原因を見極める必要があります。ここでは代表的な3つの原因について解説します。
AGA(男性型脱毛症)
AGAとは「男性型脱毛症(AndrogeneticAlopecia)」の略称で、つむじから前頭部にかけて徐々に髪が薄くなっていくのが特徴です。思春期以降に発症するケースが多く、進行性のため放っておくと症状は悪化します。
AGAが起こるメカニズムは、男性ホルモンの1種であるテストステロンが「5αリダクターゼ」という還元酵素の働きにより、DHT(ジヒドロテストステロン)に変化します。そして、DHTがホルモンレセプターと結合すると、脱毛因子が生成されて抜け毛が起こるのです。症状が深刻になると、治療も大がかりになるため、早期発見が重要です。
生活習慣やヘアケアによる頭皮ダメージ
栄養バランスが偏っていたり、運動習慣がなかったり、夜更かしが続いて睡眠不足が慢性化していると、髪の成長に必要なエネルギーが十分に届かなくなり抜け毛の原因になります。
さらに、シャンプーのすすぎ残しや頭皮の洗いすぎで、皮脂やフケ、炎症が起こると毛根にダメージを与えるため注意が必要です。また、紫外線によるダメージも毛根に悪影響を与える原因の1つです。正しい生活習慣と正しいヘアケアを心がけ、健康な頭皮環境を目指しましょう。
ストレス
強いストレスを感じ続けると、自律神経が乱れ、血流の悪化やホルモンバランスの崩れが起こります。その結果、皮脂の過剰分泌などを引き起こし、抜け毛につながってしまうのです。
強いストレスを感じ続けると、睡眠不足や精神疾患になるリスクも高まるため、日常的にリラックスする時間を確保しましょう。
つむじはげの対処法・治療法
つむじはげは進行性のため、早めに対処することが重要です。症状の進行度や原因に応じて、適切な治療法を選択しましょう。
① 内服・外用薬による治療
AGA治療でよく使われるのは、フィナステリド(内服薬)やミノキシジル(外用薬)です。薄毛の進行を抑え、髪の密度を回復させる効果があります。
特に軽度~中等度のつむじはげには、早期に使用することで症状の進行を遅らせることが可能です。ただし、効果には個人差があり、継続使用が必要です。
② 自毛植毛
自毛植毛は、自分の後頭部・側頭部の毛髪を採取し、つむじ部分に移植する方法です。移植した毛は生着すれば半永久的に生え続けます。
つむじはげが中等度~進行している場合、最も確実で自然な改善法として選ばれることが多いです。最新技術では、密度・角度・向きまで自然に調整できるため、見た目の違和感も少なくなっています。
③ 生活習慣・ヘアケアの改善
生活習慣の見直しも重要です。栄養バランスの良い食事・十分な睡眠・適度な運動を心がけ、頭皮に優しいシャンプーで正しい洗髪を行いましょう。
ストレスが抜け毛の原因になる場合もあるため、趣味や運動でリラックスする時間を作ることも有効です。
つむじはげの症例紹介
症例1:20代男性、前頭部はまだフサフサだが、つむじが薄くなってきた状態。内服薬と外用薬で半年後に毛の密度が改善。
症例2:30代男性、つむじの広がりが顕著。自毛植毛により自然なつむじが再現され、密度も回復。
症例3:40代男性、AGA進行が中等度。内服薬と生活習慣改善を併用し、つむじ周辺の薄毛進行が抑制された。
よくある質問(FAQ)
Q1:つむじはげは何歳から始まることが多いですか?
A:個人差がありますが、20代~30代前半で発症するケースもあります。早期発見・早期対処が重要です。
Q2:自毛植毛は痛みがありますか?
A:局所麻酔を使用するため手術中の痛みはほとんどありません。術後の軽い腫れや赤みは数日で落ち着きます。
Q3:治療をやめるとどうなりますか?
A:内服・外用薬は使用を中止すると効果が失われ、薄毛が再び進行する可能性があります。自毛植毛は基本的に永久的ですが、周囲の毛はAGAの影響で薄くなる場合があります。
まとめ
つむじはげは、早期発見・早期対処が最も重要です。ボリュームチェック・抜け毛の確認・前髪の状態・家族歴の把握を日常的に行うことで、進行を早めに把握できます。
治療法は、内服・外用薬・自毛植毛・生活習慣改善などがあります。症状や原因に合わせて最適な方法を選ぶことが、自然で健康な髪を維持するための鍵です。
もし少しでも気になる点があれば、植毛・自毛植毛専門クリニックのアスク井上クリニックの無料カウンセリングをご活用ください。

















