パーマ・カラーリング・スタイリング剤で注意すべきこと

パーマ・カラーリング・スタイリング剤で注意すべきこと

今の若い人は、ヘアファッションが多様で、自分を主張する魅力のポイントとなっています。今や、男女を問わず、パーマ、カラーリング(毛染め)は当たり前となり、すっかり定着した感があるほどです。
しかし、これらは、髪と地肌に負担がかかります。場合によっては脱毛を促進するリスクもあるので、以下の点に留意して上手に楽しんでください。
パーマをあてすぎない

パーマは、髪に含まれているシスチン同士の結びつきを断ち切ることでウェーブをつくりだします。
繊維状につながっているケラチンを断ち切るのは、チオグリコール酸などの還元剤です。その後、臭素酸ナトリウムなどの酸化剤を使い、巻いたロットの形が残るようにします。
液剤を内部に浸透させるため、キューティクルがはがれてしまうなど、髪にダメージを与えるのはどうしても避けられません。
最近はダメージの少ないパーマ液も出てきていますが、髪のことを考えるのなら、美容室とパーマ液はしっかりチェックしておきましょう。
また、髪のためにもパーマをあてるのは少なくとも2ヵ月以上の間隔をあけましょう。
カラーリングは痛みの少ない方法で

髪の色を変える方法は、何種類かあります。いちばん手軽なのは、髪の表面に染料を吹きつけるカラースプレーで、これはシャンプーによって、簡単に落ちます。
カラーリンスは少しずつ色がついていくもので、ヘアマニキュアは髪の表面を色のついた皮膜剤で覆うものです。これらは、比較的痛みの少ない方法だといえます。
ブリーチは刺激が強いため、髪にも頭皮にも負担になります。さらにヘアカラーは、酸化剤によって染毛剤を髪の内部に浸透させるので、頭皮にも浸透し、毛母細胞や毛乳頭にダメージを与えるおそれがあります。
染め直す場合には、最低一か月は間隔をあけたほうがよいでしょう。
スタイリング剤はあまり使わない

昔、アタックを打ってもブロックをしても、ヘアスタイルの乱れない選手がいました。また、長い髪を天に向かって立てているロックバンドのメンバーがいて、そのために、ヘアスプレーを一度に何本も使っていたそうです。
こうした極端な例はともかく、スタイリング剤はファッションのためには強い味方ですが、頭皮にとっては大敵です。汚れがつきやすくなり、スタイリング剤そのものが毛穴に詰まり、髪の成長に影響が出る可能性があるので注意して使いましょう。
余談ですが、ポニーテイルは女性らしい定番のヘアスタイルです。しかし、生え際をきつく引っ張ってゴムを留めるのをいつも続けていると、引っ張られた髪がダメージを受け、抜け毛の原因になります。
時々髪を下したヘアスタイルに変えるなど、いつも同じ箇所に負担がかからないように気を遣ってください。

監修医師

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

経歴

1988年熊本大学医学部卒業
熊本大学医学部付属病院 勤務
1989年某大手美容整形外科クリニック 本院勤務
1998年都内美容外科クリニック 院長就任
2002年植毛クリニック開院
2014年アスク井上クリニック 開院
2022年アスク美容クリニック銀座 開院

学会等実績

日本美容外科学会 / 日本臨床毛髪学会 / 日本頭蓋顎顔面外科学会

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

坂本 有孝 アスク井上クリニック副院長

経歴

2000年3月久留米大学医学部卒業
2000年4月久留米大学病院(形成外科)勤務
2005年7月国立病院機構九州がんセンター(形成外科)勤務
2006年7月久留米大学病院(形成外科 助教)勤務
2009年7月済生会福岡総合病院(形成外科 主任医長)
2012年4月済生会福岡総合病院(形成外科 主任部長)
2013年4月某大手植毛クリニック福岡院 院長
2015年4月某大手植毛クリニック新宿本院 院長
2023年7月アスク美容クリニック銀座院長就任
2025年4月アスク井上クリニック副院長就任

学会等実績

日本形成外科学会認定専門医 / 日本臨床毛髪学会会員