シャンプーやスタイリング剤の正しい知識

石油合成系シャンプーは注意

髪のためには、毎日のシャンプーとコンディショナーの使用をおすすめします。
頭皮や髪の間には、汗や皮脂のほかにも、ほこり・ゴミ・花粉・排気ガスなどの汚れがたまっています。放っておくと、頭皮が炎症を起こす可能性があります。

使うシャンプーには注意が必要です。特に石油合成系の界面活性剤を含んでいるものは、頭皮によいとはいえません。

天然成分を含むアミノ酸系界面活性剤のシャンプー剤、もしくは石鹸のほうがダメージが少なく無難です。ほかに注意すべきは、洗浄力の強さです。強すぎると皮脂を必要以上に落としてしまいます。洗い上がりがスッキリとしすぎるものもよくありません。

「スカルプシャンプー」、「ノンシリコンシャンプー」は良いもの?

「スカルプ」は、人間の頭皮という意味です。というのも、市販のシャンプー剤の多くには石油合成系の界面活性剤が含まれています。それが頭皮に残ると、皮膚に浸透し毛根にダメージを与えると考えられています。皮膚の状態が悪化し抜け毛の促進になりかねません。
一般的に天然素材のほうが頭皮に負担が少ないといわれています。そうした頭皮に適したシャンプーが、「スカルプシャンプー」と呼ばれているものです。

「ノンシリコンシャンプー」ですが、これも頭皮にやさしいシャンプーのことです。
シリコンは、髪に皮膜を作りサラサラな髪にする効果があります。
しかし、頭皮も皮膚と同じで、毛穴を通して皮膚呼吸しています。髪に皮膜をつくるぶんには問題はないのですが、頭皮にまで膜ができるのはよくないのです。
「ノンシリコンシャンプー」というのは、そうした皮膜をつくるシリコンが含まれていないシャンプーのことです。
シャンプー後のすすぎはしっかりと。そして頭皮に優しいシャンプーを選びましょう。

 

パーマ・カラーリング・スタイリング剤について

パーマ・カラーをあてすぎない

パーマはシスチン同士の結びつきを断ち切り、ウェーブをつくりだしています。キューティクルがはがれてしまうなど、髪にダメージを与えるのはどうしても避けられません。
最近はダメージの少ないパーマ液も出てきていますが、髪のことを考えるのなら、美容室とパーマ液はしっかりチェックしましょう。
髪のためにもパーマをあてるのは、最低2ヵ月以上の間隔をあけるべきです。

カラーリングについて

カラーリングで一番手軽なのは、髪の表面に染料を吹きつけるカラースプレーです。シャンプーで簡単に落ちます。
カラーリンスは少しずつ色がついていくもの、ヘアマニキュアは髪の表面を色のついた皮膜剤で覆うものです。染める際比較的痛みの少ない方法です。
ブリーチは刺激が強いので、髪にも頭皮にも負担になります。ヘアカラーは酸化剤によって染毛剤を髪の内部に浸透させる方法です。頭皮にも浸透し、毛母細胞や毛乳頭にダメージを与えるおそれがあります。
染める場合は、最低一か月は間隔をあけたほうが髪に良いでしょう。

スタイリング剤について

スタイリング剤は頭皮には良くありません。汚れがつきやすくなりほか、スタイリング剤そのものが毛穴に詰まり、髪の成長に影響が出る可能性があります。注意して使いましょう。

監修医師

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

経歴

1988年熊本大学医学部卒業
熊本大学医学部付属病院 勤務
1989年某大手美容整形外科クリニック 本院勤務
1998年都内美容外科クリニック 院長就任
2002年植毛クリニック開院
2014年アスク井上クリニック 開院
2022年アスク美容クリニック銀座 開院

学会等実績

日本美容外科学会 / 日本臨床毛髪学会 / 日本頭蓋顎顔面外科学会

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

坂本 有孝 アスク井上クリニック副院長

経歴

2000年3月久留米大学医学部卒業
2000年4月久留米大学病院(形成外科)勤務
2005年7月国立病院機構九州がんセンター(形成外科)勤務
2006年7月久留米大学病院(形成外科 助教)勤務
2009年7月済生会福岡総合病院(形成外科 主任医長)
2012年4月済生会福岡総合病院(形成外科 主任部長)
2013年4月某大手植毛クリニック福岡院 院長
2015年4月某大手植毛クリニック新宿本院 院長
2023年7月アスク美容クリニック銀座院長就任
2025年4月アスク井上クリニック副院長就任

学会等実績

日本形成外科学会認定専門医 / 日本臨床毛髪学会会員