ヘアーアイロン

毛髪に熱を与え髪形をストレートにする道具。家庭でも毎日のスタイリングに欠かせない道具となっている。頻繁に熱を与えると髪のダメージを与える。適した温度は170℃以下だと言われている。180℃以上で何回も熱を与え続けるとキューティクルが剥がれてしまいダメージを与えてしまう。日本では、1904年に火箸を炭火で温めてヘアーアイロンのようにストレートのヘアヘアスタイルにしていた。

ヘアーアイロンを使用する際の基本と言われている温度は大体160℃から180℃である。またストレートにするタイプとカールを付けるタイプのアイロンの2種類があり使い方や温度も異なる。

~ストレートアイロン~

170℃ほどの温度で2、3秒熱を与えるのが適温。

~カールアイロン~

髪に巻きつけてから10秒ほど保持するため温度は130°が適温。



HairIron【熱による髪へのダメージ】

熱によるダメージは、髪を上手にセットしづらくしてしまいます。

ヘアアイロンの熱によって及ぼされる髪へのダメージとしては、
・タンパク変性
・水蒸気爆発
・炭化現象

の3つがあげられます。

それぞれ、髪の毛にどのような働きが起こりダメージに繋がってしまうのか、詳しくみていきたいと思います。

タンパク変性

熱や化学処理によってタンパク質が変化してしまうことを指します。
髪の毛はタンパク質で形成されているので、アイロンの熱によって髪の毛が硬くなり、ダメージが進行してしまいます。
例えますと、同じタンパク質として魚や肉や卵なども、熱により変化することも同様です。髪の毛のタンパク変性は60℃から始まります。
また、110℃以上になると髪は急激に固くなります。
さらに、250℃でキューティクルは溶けてしまいます。
(※アイロンを180℃に設定した場合、長時間アイロンを髪に当てなければ、髪に伝わる熱は100℃いかないくらいです。)したがって、ヘアアイロンの温度設定と、髪に熱を当てる時間はとても大切となってくるのです。

 

水蒸気爆発

・薄毛、抜け毛などに髪内部の水分が蒸発することによって、髪の構成要素を破壊してしまうことを指します。

・髪のキューティクルは温度と湿気によって開き、温度は約30~60℃になると少しずつ開いていきます。
シャワーやドライヤーやアイロンをした直後は、キューティクルが開いた状態にあります。
・キューティクルが開いた状態で熱いヘアアイロンを髪にあてることで、髪の内部の水分まで蒸発させてしまうことになるのです。
すると、水蒸気爆発という現象を起こして、髪を構成している様々な要素を破壊してしまいます。

・キューティクルが開いた状態は、髪の内部の成分が外に出やすい状態ですが、反対に、栄養や薬剤などの成分が内部に入りやすい状態でもあるのです。

炭化現象

髪の毛のタンパク質が焦げてしまい灰のようになってしまうことを指します。
ヘアアイロンの熱を髪の同じところに当てすぎることによって、この炭化現象が起こります。
また、炭化してしまうと髪の毛にパーマがかかりにくくなり、カラーも色を入れても灰色っぽくなってしまいます。

監修医師

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

経歴

1988年熊本大学医学部卒業
熊本大学医学部付属病院 勤務
1989年某大手美容整形外科クリニック 本院勤務
1998年都内美容外科クリニック 院長就任
2002年植毛クリニック開院
2014年アスク井上クリニック 開院
2022年アスク美容クリニック銀座 開院

学会等実績

日本美容外科学会 / 日本臨床毛髪学会 / 日本頭蓋顎顔面外科学会

井上 浩一 アスク井上クリニック院長

坂本 有孝 アスク井上クリニック副院長

経歴

2000年3月久留米大学医学部卒業
2000年4月久留米大学病院(形成外科)勤務
2005年7月国立病院機構九州がんセンター(形成外科)勤務
2006年7月久留米大学病院(形成外科 助教)勤務
2009年7月済生会福岡総合病院(形成外科 主任医長)
2012年4月済生会福岡総合病院(形成外科 主任部長)
2013年4月某大手植毛クリニック福岡院 院長
2015年4月某大手植毛クリニック新宿本院 院長
2023年7月アスク美容クリニック銀座院長就任
2025年4月アスク井上クリニック副院長就任

学会等実績

日本形成外科学会認定専門医 / 日本臨床毛髪学会会員