先生教えてレポート |植毛・自毛植毛を提供する アスク井上クリニック® 東京 新宿院

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訪問インタビュー「先生教えて!」レポート
<第7回>

「ミノキシジル」や「フィナステリド」をはじめとする薬剤の処方についての考え方を教えてください。

薄毛治療で使われる薬について

まず、薄毛治療でお馴染みの薬剤成分ミノキシジル、フィナステリドについて説明しましょう。

ミノキシジルは、毛髪の生育を促す効果が認められている薬剤です。もともとは、血圧を下げるための薬で、その開発途中に髪に対しての効果が認められ、治療薬として開発されました。 また、生育以前に生着そのもの、生き残る率そのものも高める働きもあると言われています。つまり、薄毛の進行を抑えるということ。 外用薬が広く使われています。
なぜ生育を促すかというと、基本的には、血管が拡張され血流がよくなり、髪の栄養状況が改善されるため毛髪生育の効果が期待できます。 また、ミノキシジルには成長因子をつくり出す作用もあります。その成長因子が、毛髪の生育を促していると考えます。成長因子とは細胞分裂を促してくれるたんぱく質の一種です。 新しい細胞が作られる時に、細胞分裂をつかさどるのに必要な要素で、何百種類と存在します。

AGA(=Androgenetic Alopecia「男性型脱毛症」)の内服薬といえばフィナステリドです。 薄毛、つまり脱毛を抑制する働きが認められています。AGAの場合、そもそも抜け毛の原因は、男性ホルモンの働きになります。 男性ホルモンは血液中に流れていて、さまざまな組織に応じた形に変換されて利用されます。 そのひとつに抜け毛の原因となる物質があり、この物質の生成をフィナステリドが抑えることで、結果として脱毛を防ぐことになります。 ただし、AGAであることが前提で、すべての脱毛に適するわけではないことを理解しておいてください。

副作用を考えた使い方

そもそも当院では、投薬は主たる治療法ではありません。実際、ミノキシジルやフィナステリドを処方していますが、髪の毛を増やすことが目的ではありません。 なぜなら、どんなものにせよ薬には副作用があるからです。 発毛や育毛のために使おうとすると、薬もある程度の量が必要です。薄毛は必ずしも治るものとはいえませんので、そうなると、継続して使わなければ効果がありません。
とくにフィナステリドは男性ホルモンの働きを抑え込むものですが、男性ホルモンはヒトにとっても重要であり、その作用を抑えてしまうのは、かなり問題だと私は考えます。 QOLの低下を招きかねません。ですからフィナステリドをはじめ、薬の長期服用は好ましくないという観点で、薬を処方しています。

術後4ヶ月間に処方するわけは

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では、具体的にどういう時に処方しているかというと、基本的には手術後の約4ヶ月の間です。 この間は、手術によるストレスがかかり、進行性の薄毛の場合、その影響で通常以上に髪の毛が薄くなり、抜けていくスピードが加速されやすい時期です。 つまり、薄毛の進行により拍車がかかる可能性がある時期です。 例えば手術でせっかく1000本植えたとしても、進行が速いため周りの毛が1000本抜けてしまうことだってありうるわけです。そうなると、手術をした意味があるでしょうか。
たしかに植えた毛は太くてしっかりして、すぐに抜ける毛ではなく、抜けた毛1000本の毛はいずれ抜け落ちる毛だったかもしれません。 でも、その時点で1000本なくなってしまうのでしたら、手術をした意味を実感出来なくなってしまいます。だからこそ、この時期の薄毛・脱毛の進行を抑えておく必要があるのです。 この時期を過ぎれば、手術のストレスによる脱毛の可能性は大幅になくなりますので、維持も楽になります

早期治療と同様、薄毛を抑えるための利用法

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将来の毛量を考えても、薄毛・脱毛の進行が加速する時には抑えこんでおきたいと考えます。薬を投与することで、毛量が少なくならない程度に抑え込むことができます。
これは、薄毛対策について、早期治療をした方がいいのか、しなくてもいいのかという議論と同じでしょう。人によっては早期治療をやってもやらなくてもかまわないという意見がありますが、 私の経験から言うと早期から治療を始めた方が良いように思います。例えば40歳や50歳になった時に髪の薄さを比べると、早くから治療を始めていた人の方が毛量を保てているというのがあります。 毛がうんと少なくなってからでは、なかなかそこまで髪の量は元には戻りませんから。
早期治療がおすすめというのと同様に、進行が加速するときはスピードを抑えておきたい。そのために薬を使っているのです。 これらミノキシジル、フィナステリドを毛を増やすために使っているわけではないということが、お分かりいただけたでしょうか。

継続するなら副作用のない量で

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そして、術後4ヶ月が過ぎたら薬は徐々に減らして、最終的にはなくすという方向で進めています。 ところが、薬をゼロにしてしまうと、どうしても薄毛が進行するので、それは抵抗がある、なんとかしたいという声もあります。
そもそも薄毛の多くが進行性です。薬で抑えないでいれば少なからず進行してしまい、また手術しなければならなくなるわけです。
薬を使い続ければ、進行は抑えられても副作用が気になるところです。けれども、副作用が無視できるくらい小さいならば、使い続けてもいいという判断で、ごく微量で薬を処方するケースもあります。 これは、毛を増やすという積極的な目的ではなく、できるだけ薄毛の進行を抑えておきたいという消極的な目的で使っているといえるでしょう。 薬をやめた、減量したことで薄毛が進み、どうしたらよいかというと、私は薬を増やすのではなく、再度手術をおすすめします。手術で毛を増やし、 その状態をできるだけ維持するために術後4ヶ月は薬を使い、それが過ぎたら徐々に止めるか、ごく微量の登用を続ける。これが、私の薬の処方の考え方とやり方です。

フィナステリドは1mg以外に0.2mgというのもあります。0.2mgはかなり副作用が少なくていいと思いますが、副作用が少ない分、主たる作用もとても少ない。 だから、毛を増やすことはほぼできないのですが、維持するためにはこれぐらいでも十分効果を発揮します。 また、。最終的にはミノキシジルも2.5mmくらいしか使っていません。通常ミノキシジルを使うと、手の甲の毛などが濃くなってきますが、濃くなるのは、だいたい4ミリg、5ミリg以上の場合、 2.5mgではほとんど濃くなりません。これはもう、毛を増やす量では決してなく、あくまで副作用の可能性を抑えた維持するための処方になります。

薬の副作用と使い方について

先にも触れましたが、ミノキシジルは、もともとは高血圧の薬として開発されたもので、循環器に対して作用します。 内服薬の副作用として考えられるのは、動悸やめまい、頭痛、倦怠感、むくみなどの症状で、外用薬として副作用としては、頭皮のかゆみや炎症、湿疹、脂漏性皮膚炎などが挙げられます。 ただ、個人差もあり、最初のうちは動悸やむくみが出ても、しばらく使ううちに慣れてきて、ひどくなければ使い続けることも可能でしょう。 ただし、症状が強いと、その方には合わないので断念した方がよいといえます。また、副作用ではありませんが、服用量が多いと手の甲などの毛が濃くなってきて、それを発毛、育毛効果の目安ととらえることがあります。
フィナステリドの副作用として、性欲減退や勃起障害、うつ、肝機能への障害、精子減少などがよく言われます。 ミノキシジルの外用薬の話が出ましたが、外用薬の場合、それほど副作用のこと考えなくてもいいかもしれません。 組織内の濃度が内服薬ほど上がらないために効果がみえにくい、あるいはコストパフォーマンスが低いという欠点があるので、当院では外用を積極的にすすめることはありません。
ただし、どうしても副作用が気になるから、内服薬は使いたくないという方には、ミノキシジルのローションと、成長因子のローションの併用をおすすめしています。 どちらか単独での効果はほとんど実感できないと思われますが、併用することで多少なりとも効果が見えるように思います。経験上、1プラス1が2ではなく、3以上になっている可能性があります。

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薬の副作用によりQOLが低下したとしても、薄毛を防ぐ方が優先であると続けている人もいますが、それに代わる手術というものがあるのだから、 手術を中心にして、薬は補助的に使うというくらいにしていた方がいいのではないかというのが私の考えです。
しかも薬はあるところまでいったら、効きにくくなることもよくあります。症状や価値観は人それぞれです。効果とコストだけでなく、 安全性なども十分配慮して、薄毛対策の方法を選んでいただきたいです。こういったご相談にも、当院では医師である私が責任をもってお応えしています。 より満足いただける選択を提供出来ればと考えています。

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植毛 アスク井上クリニック 東京 新宿院

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