ダイエットで髪が抜ける?その分かれ道は「オートファジー」にあり

「ダイエットを始めたら、なんだか抜け毛が増えた気がする……」 そんな不安を抱えたことはありませんか?実は、ダイエットと髪の関係には、恐ろしい「落とし穴」と、知られざる「若返りのスイッチ」の両面が存在します。

  1. 髪は体にとっての「贅沢品」

まず知っておきたいのは、体にとって髪の毛は、心臓や内臓に比べて生命維持の優先順位が低い「贅沢品」であるということです。

過度な食事制限や、栄養バランスを無視した継続的なダイエットを行うと、体は「今は生き残るのが優先だ!」と判断し、髪への栄養供給を真っ先にストップしてしまいます。これが、ダイエットが薄毛の原因になると言われる正体です。

  1. 「空腹」が髪の工場をリフレッシュさせる

しかし、最新の科学はその逆の可能性も示しています。それが、2016年にノーベル賞で話題となった細胞のリサイクル機能「オートファジー」です。

適度な空腹時間を設けるような正しいダイエットは、このオートファジーを活性化させます。細胞内のゴミをリサイクルして新しいエネルギーに変えるこの仕組みは、髪の毛を生み出す工場である「毛包幹細胞」の維持に欠かせないことが分かってきました。

つまり、ただ食べないのではなく、計画的に「空腹の時間」を作ることは、髪の寿命を延ばすための内側からのメンテナンスになるのです。

  1. 「老けるダイエット」から「若返るダイエット」へ

大切なのは、極端な制限で体を飢えさせるのではなく、細胞の掃除スイッチ(オートファジー)を賢く入れること。

  • 髪の材料(タンパク質)はしっかり摂る
  • 空腹時間を味方につけて細胞を掃除する

この2つのバランスさえ守れば、ダイエットは髪を犠牲にするものではなく、むしろ10年後の美髪を守るための強力な武器になります。

「減らす」だけの引き算から、細胞を「活かす」掛け算へ。 あなたのダイエット、細胞のメンテナンスになっていますか?

投稿者プロフィール

井上 浩一
井上 浩一アスク井上クリニック 院長
経歴
1988年 熊本大学医学部卒業
熊本大学医学部付属病院 勤務
1989年 某大手美容整形外科クリニック 本院勤務
1998年 都内美容外科クリニック 院長就任
2002年 米国での自毛植毛研修を経て、植毛クリニック開院
2006年 某大手植毛クリニック 院長就任
2014年 アスク井上クリニック 開院