フィナステリドデュタステリドを内服してると筋トレの効果が出にくいですか?
フィナステリドデュタステリドはスポーツにマイナスになりますか?

筋組織においては筋肥大ではテストステロンはDHTに変換されることなく直接作用して増幅器**としての効果をだしています、ですからフィナステリドデュタステリドは関係ないことになります そもそも筋には5αRはほとんど存在しません それどころか、DHTに変換されなかった血中テストステロンが増えるため、増幅器としての効果が多少なりと上がることさえあります。
これに反し上位においては、脳、中枢神経、運動ニューロンとその接合部では5αRの分布は多く、それはDHTもその活動性に影響を与えると考えられますし、実際影響がでるのです。DHTが減ると脳では攻撃性は低下し、中枢神経、末梢神経では 反応性や強度が低下して、このため筋肥大にマイナスとなりうるのです。
さらに、DHTに変換されなかったテストステロンがアロマターゼでエストロゲンとなり、これが体脂肪や 保水量をふやし、柔らかさが出てきてしまします。
結局、総合的に考えて、多少効果が出にくいといえるかもしれません。
**テーマ1:テストステロンが筋肉をつくるのではなく増幅器として作用する
- 即時作用:既存ラインのフル稼働指示
細胞内に入ったテストステロンの一部は、細胞膜の裏側(mAR)や細胞質の受容体と結合し、即座に「Akt」や「mTORC1」といった伝達回路を起動させます。これは、今あるリボソームの工場ラインに対し、「今すぐ出力を最大にしてフル稼働せよ!」という緊急ブーストの指示を出すようなものです。
- 規模の拡大:工場の根本的な構造改革
成長ホルモンなどの「水溶性ホルモン」は、細胞の玄関(細胞膜)を通り抜けることができず、表面にある受容体という「インターホン」を鳴らして内部へ伝令を送るしかありません。
対して、テストステロンは脂質に溶けやすい性質を持つため、細胞の壁をスルスルと通り抜け、直接内部へ侵入できるのです。テストステロンの本領は、司令部である「核」に直接乗り込み、中長期的な「工場の建て替え」を行うことにあります。
設計図の増刷とライン増設: 核内の受容体(AR)と結合してDNAに直接働きかけ、設計図のコピーである「mRNA」を大量に増刷します。さらに、タンパク質を組み立てる工作機械そのものである「リボソーム」の生産を促し、製造ラインのキャパシティそのものを拡大させます。
サテライト細胞の招集(外部拠点の合流): また、テストステロンは「分子のハサミ(MMP)」を操って、細胞の外側にある貯蔵庫(細胞外マトリックス)から成長因子(HGF)を解き放ちます。これにより、眠っていた筋肉の種「サテライト細胞」が目覚めて増殖し、既存の筋肉と合体します。 これは、外部から新しい「核(司令塔)」を譲り受け、工場の支店を増やして運営規模を劇的に拡張することに相当します。
結論:なぜ「増幅器」なのか
テストステロンは、「今ある設備をフル稼働させる即効性」と、「設備と司令塔そのものを増設する構築力」の両輪を同時に回します。この二段階のプロセスが相乗効果を生むことで、筋肉の発達を爆発的に加速させる「増幅器(アンプ)」として機能するのです
テーマ2:筋肥大のメカニズム
- 機械的刺激の受容
筋肉に物理的な負荷(張力)がかかると、筋細胞の表面や内部にあるセンサーがそれを感知し、化学信号に変換します。これがすべての始まりです。
- mTORC1経路の活性化(司令塔の起動)
物理的刺激を受け取った細胞内では、mTORC1(エムトール・コンプレックス1)というタンパク質複合体が「司令塔」として機能します。
Aktの活性化: 負荷を受けた筋肉では、PI3KやAktといった分子が活性化されます。
mTORC1のオン AktがmTORC1を抑制している物質(TSC2)を解除することで、mTORC1が「タンパク質合成を開始せよ」という強力な指令を出します。
ロイシンの関与: ここで血中にアミノ酸(特にロイシン)が豊富にあると、Sestrin2などのセンサーを介してmTORC1の活性がさらにブーストされます。
タンパク質合成の実行(翻訳の促進)
mTORC1が活性化されると、細胞内の「タンパク質製造工場(リボソーム)」がフル稼働します。
これにより、筋肉の材料であるアクチンやミオシンといった収縮タンパク質が新たに生成され、筋繊維が太くなっていきます。
サテライト細胞の融合(核の追加)
筋肥大が一定以上に進むには、細胞の「設計図」である核の数が足りなくなります。そこで活躍するのが筋肉の幹細胞であるサテライト細胞です。
増殖と分化: 筋トレによる微細な損傷や成長因子(IGF-1など)の刺激により、サテライト細胞が目覚めて増殖します。
- 核の供給(筋核ドメイン理論): 増えたサテライト細胞が既存の筋繊維に融合し、自らの「核」を分け与えます。核が増えることで、より広範囲でタンパク質合成が行えるようになり、筋肉の限界値が引き上げられます。

投稿者プロフィール

- アスク井上クリニック 院長
- 経歴
1988年 熊本大学医学部卒業
熊本大学医学部付属病院 勤務
1989年 某大手美容整形外科クリニック 本院勤務
1998年 都内美容外科クリニック 院長就任
2002年 米国での自毛植毛研修を経て、植毛クリニック開院
2006年 某大手植毛クリニック 院長就任
2014年 アスク井上クリニック 開院
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