ちょっとマニアックな話題ですが、当院ではFUSSだけでなく、FUEの一つであるi-SAFEにおいても、全例、採取した株はすべて、マンティス顕微鏡下でチェックをしています。その目的の多くは、表皮の大きさにあります。25年ほど前、私が植毛を最初に学んだころは、株の表皮部分は限りなく小さく、毛球部分は大きめの「涙型」が標準でした。しかし、これは、生着率があまりよくなく、現在では、表皮も一部残し、全体としてスリム(スキニー)な株を作ります。ところが、FUEで採れた株は円柱状であり、i-SAFEでは世界で使われているマイクロパンチに比べてもそのサイズは7割以下という細さで毛根部分は最初からスキニーですが、それでも、やや表皮部分が大きすぎる気がします。株の生命力(バイアビリティ)を考えると、あまり、いじりたくないのですが、とても小さいが存在する傷跡を、より小さくし、また移植密度を上げるためには、表皮部分は多少削った方がいいようです。この作業もまた、手術の手間を多くはしますが、治癒過程での周辺への影響を減らすことができると言う恩恵があるため、当院ではルーティンとしています。(写真)
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監修
井上 浩一
アスク井上クリニック院長熊本大学医学部卒業、熊本大学医学部付属病院 勤務、某大手植毛クリニック 院長就任ののち、アスク井上クリニック 開院
>>ドクター詳細経歴
1988年 熊本大学医学部卒業 熊本大学医学部付属病院 勤務 1989年 某大手美容整形外科クリニック 本院勤務 1998年 都内美容外科クリニック 院長就任 2002年 植毛クリニック開院 2014年 アスク井上クリニック 開院 2022年 アスク美容クリニック銀座 開院 学会等実績