以前からたまに他院修正で来院される方で、例えば1000グラフト行ったと言う話だが、採取部分を見ると500グラフト程度しかとってないことがあります。
生えて来ている毛も500グラフト程度なので、実際より多く言われたのかというと、よく植えた部分を見ると、生着が悪かったようにみえます。
つまり確かに1000グラフト植えたことは植えたのでしょう。
これはどう考えられるか、それが株分けです。
採取を3本毛とって、1本毛と2本毛に株分けをして数を増やしているのでしょう。
一見効率のいい方法に見えますが、この株分けが一歩間違うとグラフトに甚大な損傷を与えて、生着率を下げてしまうことにつながります。
当院では株分けは原則禁止、どうしても必要なときも最小限にとどめています。
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監修
井上 浩一
アスク井上クリニック院長熊本大学医学部卒業、熊本大学医学部付属病院 勤務、某大手植毛クリニック 院長就任ののち、アスク井上クリニック 開院
>>ドクター詳細経歴
1988年 熊本大学医学部卒業 熊本大学医学部付属病院 勤務 1989年 某大手美容整形外科クリニック 本院勤務 1998年 都内美容外科クリニック 院長就任 2002年 植毛クリニック開院 2014年 アスク井上クリニック 開院 2022年 アスク美容クリニック銀座 開院 学会等実績