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抜毛症

抜毛症は身近な病気
世の中には、抜毛症という病気があります。ふとした拍子に髪を抜いてしまう、ストレスからつい髪を触ってしまう人は、抜毛症である危険性があります。

また、抜毛症に悩んでいるのが子供の場合には、周囲のサポートが必要となることが多いです。
抜毛症がどういった病気なのか、改善するためにはどうしていけばいいのでしょうか。

抜毛症とは
抜毛症とは、何かの拍子に髪を抜きたくなったり、無意識に髪を抜きたくなったりする病気です。以前までは抜毛癖と呼ばれていましたが、最近になって病気として扱われるようになりました。

抜毛症の有病率は成人の1~2%で、100人に1~2人は抜毛症であるという計算です。おもに女性に多い症状で、その数は男性の10倍ほどです。

抜毛症の3つの特徴
抜毛症の主な特徴は次の3つです。

髪を抜いていると安心する
抜毛症の人はなんらかの不安を感じているときに、衝動的に髪を抜くことで気持ちを落ち着けようとする特徴があります。髪が抜ける感覚に心地良さを覚えて髪を抜く人もいます。

②髪を無意識に抜いている
抜毛癖のほとんどは手遊び感覚で髪を抜きますが、抜毛症の場合は不安から逃れる反応として、無意識に髪を抜く行為に及びます。

これは本人の意思と関係なく行なわれる行為なので、初期段階で自覚する人が少なく、大半は症状がかなり進行した状態で発覚します。

③髪を抜いた後に強く後悔する
髪を抜いてはいけないと理解していても無意識に繰り返し髪を抜くため、症状が収まった後に後悔する人が多いことが抜毛症の特徴です。

抜毛症による髪を抜く行為は、本人の意思による歯止めが利きづらく、見た目を大きく損なうほど髪を抜くのです。

また、髪の毛以外にもまつげや眉毛などを抜く人もおり、症状が悪化すると髪、眉毛、まつげがほとんどない状態になることもあります。

なお、抜毛症に悩む人の中には抜いた髪を食べる食毛症を合併する場合もあり、食べた髪が原因で腸閉塞や胃腸炎を引き起こすこともあります。

抜毛癖と抜毛症の違いについて知る

抜毛症の判断で難しいのは、単なる抜毛癖なのか抜毛症なのかという判断です。抜毛症の判断基準で重要なのは、社会活動や日常生活に支障がでているかどうかです。

毛を抜く行為がとめられず悪化して、社会活動や日常生活に支障がでているのであれば、抜毛症を疑ったほうがいいでしょう。

他にも、髪を抜きすぎて一部の髪が薄毛となるのも、抜毛症であると判断される基準のひとつです。部分的に不自然に薄毛になるため、隠そうと帽子をかぶるようになったり、さらには外出するのを避けるようになったりします。

抜毛症と併発しやすい皮膚むしり症

抜毛症は、皮膚むしり症と同時に発症することがあります。この皮膚むしり症は、皮膚をひっかいたり傷つけたりする癖が悪化した病気です。無意識にニキビを潰す場合も、この皮膚むしり症と扱われます。

抜毛症も皮膚むしり症も、おもな原因がストレスや不安であることと、なかなか自制が効かないことが共通しています。

抜毛症の治療は精神科、心療内科、脱毛症外来がある皮膚科などの診療科で受けられます。
抜毛症の治療の経過には個人差があります。治療を始めて1年以内で症状が軽くなるケースもあれば、20年以上症状が治まらないケースもあります。

なお、幼少期に抜毛症を発症した人は治療を始めると症状が緩和する傾向がありますが、青年期以降に発症した人は症状が治まりにくい傾向があります。

抜毛症は一人だけで悩んでいると、ついつい悪循環に陥りがちです。深く悩む前に、医師や家族に相談をしてみるといいでしょう。

多毛症

多毛症とは、毛が多く増えているようにみえる状態です。

一言で多毛症といっても、医学的にはいくつかの概念が含まれています。たとえば、胸や腕、口回りなど、通常でも毛がみられる部位において、年齢や性別の正常範囲を超えて毛が増えてみえる状態を指すことがあります(無性毛型多毛症)。その一方、女性において男性ホルモンの影響が色濃く出てしまい、男性のような毛の分布になってしまう状態を指すこともあります(男性型多毛症)。

多毛症は、体質的な要因で発症することがある一方、卵巣の異常、薬物の影響などが原因となって発症していることもあります。原因に病気が潜んでいる場合には、治すことが重要になってきます。

原因
原因はさまざまですが、生まれ持った体質が関連していることが多いです。

毛の発育は、男性ホルモンの影響が強く反映されるため、身体の中で病的に男性ホルモンが増える状態でも多毛症になります。

男性ホルモンの産生を過剰にする可能性のある病気として、多嚢胞性卵巣症候群、クッシング症候群、先天性副腎過形成、副腎腫瘍などを例として挙げることができます。また、薬剤(ステロイドや黄体ホルモン剤など)の影響を強く受けることもあります。

症状
多毛症は、もともと毛が生えている部位の毛が過剰になってしまうことがあります。さらに、女性が男性のような毛が生えてくることもあります。そのため、女性でも口まわりにヒゲや明らかな胸毛がみられるようになります。手や足の毛も男性のように濃くなり、陰毛の生え方も男性のように変化します。

女性における多毛症では、男性ホルモンの影響からさまざまな症状がでます。たとえば、声が低くなったり、脱毛がみられたりします。また、ニキビが増える、胸が小さくなる、筋肉が増える、陰核いんかくが大きくなる、などといった症状がみられる可能性もあります。生理不順に陥ることもあります。
そのほか、原因疾患によっては、肥満、高血圧、糖尿病、頭痛などさまざまな症状を随伴する可能性があります。

また、女性の場合は特に、多毛症を抱えることで精神的なストレスを感じることがあります。多毛症そのもので直接的に健康被害をもたらすことはありませんが、美容的な観点を考慮することは、精神的に健康な生活を送るためにも重要な点であるといえます。

治療

多毛症はまず婦人科・美容皮膚科・泌尿器科でホルモン検査を行い、特発性でない場合は原因である病気を特定するため専門の科でさらに検査を行います。

特発性多毛症やPCOSが原因である多毛症の場合は、まず食生活の改善と運動習慣を身につけるなど、ライフスタイルの改善で多毛の原因であるホルモンバランスの乱れを整えます。

症状によって、医師の判断で薬物療法や外科的治療も行う場合もありますし、多毛症の原因がなんらかの病気の場合はその治療を行います。
多毛症はなんらかの病気のサインの可能性もあるため、早急に婦人科か皮膚科、または泌尿器科などの医療機関で検査を受けることをおすすめします。

 

局所麻酔

局所麻酔とは?

苦痛を伴う医療行為(手術がその代表格といえる)を実施する前に、専用の麻酔薬を投与する処置法。
患者の負担を取り除くことや、正確でリスクのない医療を実現することを主な目的とする。
手術を行う部位に限定して投与するなど、患者が意識を失う結果にならない点で全身麻酔と区別される。

植毛手術においてはグラフトの植え込みにしばしば用いられている。局所麻酔の安全性はじゅうぶんに検証されているため、患者が懸念を抱く必要はまったくない。
麻酔を注射で投与する際も、現在ではわずかな痛みが発生する程度である。

手術が終わってからも麻酔の効果はまだ残っていることが多い。そのため、自転車の運転等は控えることが望ましい。

慢性休止期脱毛症(CTE)

慢性休止期脱毛症(CTE)とは? 

女性に多くみられる脱毛症。女性の薄毛の悩みの過半数に達するといわれる。びまん性脱毛症の一種に分類されることがある。
男性型脱毛症(AGA)と比較されることが近年増えている。

何らかの原因で頭髪の休止期が長期化してしまい、頭髪のヴォリュームが軽減していくという特徴がある。その原因についてはさまざまで、ストレスをはじめとした精神的な影響もあれば、ホルモンバランスの乱れによるケースもある。体調を崩したことがきっかけになるケースもあると考えられている。

男性型脱毛症(AGA)等と比べると研究はそれほど進んでいない。はっきりとした治療法はまだ確立されていないが、専門医の診察を受けた上で投薬や手術を用いた治療法を早めに受けることが求められる。

レーザー植毛

レーザー植毛とは?

レーザーを照射する機器を用いた植毛方法全般を指す言葉。
レーザーは近年、医療および美容の世界で頻繁に活用されるようになっており、植毛の分野においてもレーザーを取り入れようとする試みが欧米で続けられていた。

レーザー植毛

レーザー植毛

手術方法

実は今から10年以上前は⾃⽑植⽑の分野においても、レーザーを活⽤した⼿術が頻繁に⾏われていた。
実用化された例で有名なのは、頭皮へのグラフトの移植の際に用いる機器である。このレーザー機器を用いると、頭皮に切れ込みを入れる作業を機械化することができた。しかしこの方法には、毛包ないし周辺の組織にダメージを与えたり周辺の血行を妨げたりするリスクがあることが判明している。

デメリット

具体的にどのような失敗が起こるのかというと、植えた⽑髪が上⼿く成⻑しないというケースが多かった。
せっかく採取し植えたドナー(採取した⽑)のほとんどが無駄になってしまうことになる。

原因

⾃⽑植⽑で植えた髪が⽣着するためには、その⽑に対して周辺の⽑細⾎管か酸素や栄養を供給してもらわなくてはいけないのに、
レーザーにより⽑⽳周辺の組織が焼けてしまい、⾎流が遮断されることになる。
⾎液の流れが⽌められてしまうと、⽑に対して栄養・酸素を届けられなくなるので、⽑の成⻑はそこで⽌まってしまう。

現状

レーザーを活⽤した⾃⽑植⽑は失敗例が多く報告されるようになったため、現在ではほとんど⾏われなくなっている。
実際、植⽑治療の先進国であるアメリカでは、植⽑専⾨医がレーザーを使うことは殆どない。

現在多くのクリニックで取り入れている、FUT法のような⾃⽑植⽑では、
採取した⽑を植え付ける際に頭⽪に切り込みを⼊れる手術を行っている。

またFUTなどの技術の進歩により切り込みを入れる傷も小さくなり、
髪も刈り上げず髪形への影響も少ないため、
術後も目立たない様な手術が増えてきている。

スカルプ・エクスパンダ―法

スカルプ・エクスパンダ―法とは?

薄毛・抜け毛をカバーする手術のひとつで、スカルプ・リダクション法を発展させた方法。
薄毛が顕著な部分の皮膚を切り取り、周囲の皮膚を縫合する点はスカルプ・リダクション法と変わらない。

この方法の特異な点は、頭皮の伸縮性を増すために、頭皮と頭蓋骨の間に風船状の「エクスパンダ―」を挿入することである。
エクスパンダ―は、シリコンでつくられており、術後しばらくしてからその中に注射を通して生理食塩水を少しずつ注入する。こうして人為的に頭皮を伸ばしてから頭皮の切除を実施する。

エクスパンダ―を挿入するときは全身麻酔を用いるが、生理食塩水の注入の際は苦痛を感じる点が大きなデメリットとなっている。
また、エクスパンダ―を入れている間は頭部が不自然に膨らんで見えてしまうことも無視できないデメリットである。

スカルプ・リダクション法

スカルプ・リダクション法とは? 

薄毛・抜け毛をカバーするために考案された手術のひとつ。1970年代に発表された方法で、現在ではメジャーな方法ではない。

この方法では薄毛が進行している部分の頭皮を適宜切り取る。その後、周囲の頭皮を縫合して終了となる(植毛を行うわけではない)。

この方法では手術が比較的短時間で終わるため、費用や患者の負担という観点で見るとメリットがある。それから、薄毛が進行している部分を、(植毛手術や投薬による治療と比べて)素早くカバーできるというメリットも大きい。

デメリットは、この手術を終えてから周囲の頭皮の脱毛が顕著になる傾向が確認されていることである。また、頭髪の密度や自然な仕上がりを損ねるというデメリットもある。

ダイレクト法(i-direct法)

ダイレクト法とは? 

比較的新しい植毛方法のひとつ。i-direct法と表記されることもある。

FUE(フォーキュラー・ユニット・エクストラクション)を全面的に取り入れている点が最大の持ち味である。このため、頭皮の傷痕が少なく済むというメリットを期待できる。
また、頭皮が良好な状態で移植できるため、定着率も自然と高まる。限りあるドナーにダメージを与えてしまうリスクを回避できる確率も高い。

デメリットは、この方法を対応できる医療機関がまだ少なく、熟練の医師が足りないことである。
しかし、生え際のような目立つ部分を美しく仕上げたいときも役立つため、時間がかかっても利用する価値は充分にあるといえる。

フラップ式植毛

フラップ式植毛とは? 

自毛植毛の方式のひとつ。フラップ法、または頭皮弁移植法と呼ばれることもある。

側頭部や後頭部から、頭皮が健常に育っている頭皮を切り取る点では、その他の方法と変わらない。
しかしフラップ式では、皮膚を完全に切り離してしまうことはない。帯状(長方形に近い形状)に切り出すものの、4辺のうち1辺だけは切り取らない。その1辺を起点として残りの部分を回転させて、抜け毛が目立つ部分と縫合するのである。

この方法では、うまくいけば一度に数千本の植毛が可能である。このメリットが反響を呼んで1970年代から世界に広まったが、現在はどちらかといえば下火になっている。

主なデメリットには、次のようなものがある。
・縫合する部分の頭髪の向きと、うまく合致するとは限らない
・一度にかなりの面積の頭皮を縫合するため、かなりの熟練性を必要とする
・万一失敗すると、正常な血行を実現しえなくなり、頭髪がまったく定着しないという最悪の結果が待っている

ARTAS(アルタス)

ARTAS(アルタス)とは?

アメリカで開発された、現在のロボット植毛を代表する方法。
特殊なロボットを用いて、ドナーを採取する作業を行う。

ドナーの採取が医師の手作業で行わないため、医師の技量、長時間に及ぶ作業による疲労等から発生する精度・効率の変化に左右されずに正確な採取を期待できる点が大きなメリットとなる。機械が行うため、時間もかからない。

ただし、ドナーの移植作業は医師が手作業で行う。この方法では、ロボットに任せる範囲を絞ることで、機械の強みと手作業の強みをまんべんなく活用している点が最大のメリットとなっている。

また、医師の手ですべて行うよりも切開の割合が少なくなるので、身体への負担がかからないのも私たちにとって喜ばしい点であろう。

このARTASは、日本に上陸してからまだ日が浅いため受けられる場所は少ない。またロボットの導入コストが高いため、患者の負担額も自然と高額になる。ドナーを採取される範囲が広い点もデメリットのひとつと考えられている。